6月下旬の足元から

雨の中の浜離宮恩賜庭園にて。 6月中旬、精神が滅入っていた時に大雨の中の人の気配が少ない古風な庭園散策は最適でした。 少し濡れて冷たくなった手足や顔に吹きつける雨が心地良く、 カチカチに凝り固まった心に隙が生まれてくれて、 何も状況は変わってないけれども、心の緊張がほぐれただけで、 余裕ができるものなのだなあと思いました。 翌々週には数少ない友人と二人で温泉旅行にでかけてきました。 場所は北陸、福井から金沢までの観光名所といわれるような場所だけですが、 ゆっくりと巡って参りまして、さらに心にゆとりが出てきた次第です。 福井は、永平寺から丸岡城、東尋坊を巡り、加賀温泉に一泊して、金沢の兼六園や茶屋街、金沢城公園を巡ったら、あっという間の二日間でした。 東尋坊は確かに写真で見るような断崖ではありましたが、著しく恐怖を感じるような場所でもなく、 岩の上をゆったり歩いて降りて海辺まで行けば小さな魚を追っている子供もいるし、 日本海も穏やかだったので想像していた印象とは大分違っていました。 旅の中での一番のお気に入りは丸岡城の天守閣からの景色。 こじんまりとした街に一際目立つお城ですが、 登ってみると、見える平地と山地のバランスのいいこと、 特に目立つ建物が他にあるわけでもなく、もし江戸城から関東平野と関東山地が同じように見渡せた時代があったならそれはいつ頃だったんだろう、などと思ってしまいました。 泊まった加賀温泉の宿から見た風景。 正面の高い山が白山で、6月下旬の今でも唯一雪が残っていて目立っていました。 山好きにとって、一度は登ってみたい山です。 手前は潟です。 美味しい物をたっぷり食べた旅行でした。 いつも一人旅ばかりなので、ビジネスホテルで近くのコンビニかスーパーの弁当等で済ませてしまう場合がほとんどで、こんなに旅先で充実した料理を食べたのは本当に久しく。 二日目は金沢駅から周遊バスでガイドブックの定番巡りといった感じで、 以前から聞いたことがある場所を実際に見てきましたが、 金沢の街自体が山とずいぶんに近接しているのに驚きました。 兼六園など特に想像と違っていたのは、山の上に大きな池があって、 そこに水が流れ込んでいるということ。てっきり私は平地にあるものだと思っていました。 山というと大げさなのかもしれませんが、丘陵の上の庭園で、そこに吹く風の気持良いこと、 なるほど、名所と言われるだけの場所ではあるな、と感じました。 あとは、金沢城公園がとても広々していたこと、市場で食べた寿司がとても美味しかったことなど、 笑顔が続く旅行で何よりでした。 状況が変わらなければ、気持ちを少しずつ変えていって、 状況に変化をつけられるように、自分から引っ張って行かなければならない ということは頭でわかっていても、 それができなくなるから、憂鬱な状態であるわけで、 心というのは頭脳でコントロールできるほど単純なものではないです。 どうしようもない時に、特に考えなくふらりと出歩いて、 たまたま、辿り着いた場所が、いい場所であって、隙を作れて、余裕を広げられて、 行き詰まっている物事と距離を置けたというだけ、それを続けられただけ、 ただそれだけです。 それが将来の私にとって幸運なことであるのか不幸なことであるのか、 そんなことはわかりませんが、今、少し笑顔が増やせたことが、 今の私を楽にさせるのは違い無いです。